2009年9月12日土曜日

傭兵

『13歳のハローワーク』(村上龍・幻冬舎)から。▼いろいろな「好き」を入口に514種の職業を紹介。派遣、起業、資格など、雇用の現状をすべて網羅した仕事の百科全書ですが、そこには、こんな職業が紹介されていて目を引きました。「何も好きなことがない、とがっかりした子供のための特別編」に普通はいけないこととされる「ケンカが好き」「戦争が好き」なら、「傭兵(ようへい)」という職業を案内している。「外国の軍隊に雇われて働く兵士。フランスの外人部隊が世界的によく知られている。フランス外人部隊の場合、20歳から40歳の男子で、国籍は問われない。偽名での申し込みも可能だが、指紋でインターポール・国際警察に手配されていないかチェックされる。もちろん犯罪者が紛れ込むのを防ぐためだ。訓練は過酷を極め、フランス語のトレーニングもある。武器の扱いを覚えるために日本の暴力団員が応募することもあるらしいが、たいていはフランス語のトレーニングに付いていけず挫折するという。拷問を受けたり、重傷を負ったり、死んだりしてもいっさい文句は言わない、ということが記してある契約書にサインしたのちに入隊する。フランス軍の海外出兵時に、先兵として投入される。近年は、アフリカの紛争・内乱への参加が多く、多くの傭兵が、部族間抗争に巻き込まれ、目をくり抜かれたり、耳をそぎ落とされたり、性器を切り落とされたり、内臓をライオンやハゲタカに食べさせられたり、残忍な方法で拷問されたあと、殺されている」。▼使い捨ての傭兵。九月十二日(土)

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